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ラスベガス日本人教会  砂漠の地ラスベガスから乾いた心に命の水を

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今日は、”アフルエンザ”という新しい精神病について考えてみました。

皆さんは「アフルエンザ」という言葉を聞いたことがありますか。なんとなく風邪の一種のような名前ですが、アフルエンス「affluence(裕福さ)」からの造語です。つまり、アフルエンス+インフルエンザ=アフルエンザというわけで、直訳すれば「裕福病」とでもなるでしょうか。

この病の特徴は、もっと、もっと、と多くの富を求め、常に成功を善として、そのための忙しさに追われ、日常にある普通の幸せをちゃんと味わえないことです。そればかりか、自分を取り巻く人々も、成功のための道具でしかなく、今ある人間関係が成功に役に立たないと思うと、怒り、相手を責め、その関係を壊してしまうのです。

例えば、「アフルエンザ」にかかった人が恋人と付き合うと、相手にもステータスを求め、それが無くなると別れてしまいます。なぜなら、恋人はブランド品と同じで、身に付けることで自分がどう映るかが重要なのです。ですから、相手への関心はなく、ただその人と付き合うことで周囲から羨ましがられることが恋人の絶対条件となるのです。

あるいは、「アフルエンザ」の人が子供を持つと、子供の心には関心がなく、子供がどの学校に入るか、どこに就職するか、誰と結婚するかが大切になります。当然、子供の習い事や進路に関しては人一倍熱心ですが、子供の疲れや孤独感というものにはほとんど無関心です。結局、そういう親の関心事は世間の目なのです。

特に富裕層の子供たちの中には、幼い頃から何でも買い与えられ、しつけられることなく甘やかされ放題で育った結果、すべてをお金で解決できると思い込み、行動に歯止めが効かなくなった者たちがいます。日本では「ドラ息子」という一言で片付けられ、精神の病気と認定されるまでには至っていませんが、アメリカでは今、この「アフルエンザ」が深刻な犯罪の裁判の争点として話題になっています。

2013年6月の深夜、24歳の女性の車がパンクし、路肩に緊急停車していました。近所に住む母親(52歳)とその娘(21歳)が手助けするために駆けつけました。そこにたまたま通りかかった牧師(41歳)も加わり、合計4人でタイヤ交換をしていました。

そこに、泥酔した高校生、イーサン・キャウチ(16歳)の運転するトラックが猛スピードで突っ込み、4人を即死させてしまったのです。さらにキャウチのトラックは、牧師を待つ息子たちが乗っていた車に衝突し、その車が道に押し出され、2人の女性が乗った車に衝突しました。そしてキャウチが乗ったトラックからは、同乗していた2人の高校生が放り出され、重症を負い、全身麻痺になってしまいました。

先日、少年裁判所でキャウチの判決が出ました。検察はキャウチに20年の実刑を求めていましたが、判決は実刑なしで10年の執行猶予でした。今後、アルコールや薬物中毒患者用の治療施設に入り、最低1年は施設から出てはならない、という条件がつけられただけです。

実刑が出なかった理由は、キャウチ少年が、何でもお金で解決しようとする親のせいで「アフルエンザ」を患っており、善悪の判断ができない人間に育ってしまった、と認められたからです。それで刑務所よりも治療施設が相応しいという結論になったのです。それを聞いた遺族の悲しみと無念さは激しい怒りに変わり、全米に燃え広がりました。

キャウチ少年は13歳の頃からアルコール中毒の症状が出ており、酒、薬、万引きなどで既に何度も警察のお世話になっていました。しかし、大金持ちの両親は何もせず放任し続けたのです。キャウチ少年は日頃から友人らに「金で解決できないことはない」と豪語していたということです。実際、4人の尊い命を奪った今回の事件でも、両親が高額の費用で雇った弁護士によって実刑を免れることができたのです。

メディアは、「アフルエンザ」なる精神病が実在するのかしないのか、正義はどこへ行ってしまったのかと大騒ぎしました。さらに、キャウチ少年が入る治療施設の年間入所費が5000万円の超高級施設だということが分かると、怒りの感情が論調を支配するまでになったのです。

今回の出来事を通し、改めて親の責任と親業の大切さを痛感します。子育てで大切なことは、子供が肯定的な自己像を持てるように、言葉と態度で常に肯定的なストロークを子供に掛けてあげること。また子供のために多くのお金ではなく多くの時間を使って子供に対する愛を表わすこと。そして、親自身の生き方を通して正しい価値観を植え付け、しつけを怠らないこと。さらに、どんな苦境の中でも「幸せを感じられる心」を養うことです。そんな親業が子供たちに施されることを心から祈ります。

今日の一言: 子育ては親の最大の責任


平安
鶴田健次

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2013.12.25 11:30 | 鶴田健次牧師より
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