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ラスベガス日本人教会  砂漠の地ラスベガスから乾いた心に命の水を

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今日は、『敵への愛』ということを考えてみました。


自分の子供にはたっぷりの愛情を注ぐけれど、他人の子供にはそうすることを惜しむお母さんがいます。なぜなら、その愛は注げば注ぐほど減るからです。だから他人の子供には使えないのです。しかし、本当の愛は使えば使うほど、その人の中で育って増えていくものです。


たとえば素敵な人が現れたら、自分はその人を愛することができる、と考えている人がいます。それはちょうど素晴らしいピアノが目の前にあれば、自分は上手に弾けるのにと言うのと同じです。立派なコンピュータを手にしたら自分は上手な文章が書ける、と言うのと同じです。


一度もピアノの練習をしたことがない人が、どうして上手に弾けるでしょうか。毎日練習をしていればこそ、上手に弾けるのです。だから、いつでも、この人は肌が合わない。この人は苦手だ。この人には関心がない。そう思っている人は、愛が育つことはないのです。


むしろ肌の合わない人、苦手な人、平凡な人、つまらない人と思う人を、自分にとって意味のある人、大切な人、愛すべき人としていくときに、その人の心に愛が育っていくのです。なぜなら本物の愛は感情ではなく、意志的なものだからです。


イエス・キリストは、愛は愛でも、自分を愛してくれる者以外には、妬みや、恨み、無視、反感、意地悪となって現れる愛があることを、敵を愛する愛で教えようとされました。そして、そこに留まる限り、人はイエス様が語られる愛に出会うことはないのです。


皆さんは、キムデジュン(金大中)という方を覚えておられるでしょうか。1970年代から80年代にかけて何回も投獄され、裁判では繰り返し死刑判決を受けながら、その後、韓国の大統領になられた方です。


この方が獄中から家族や友人に出した手紙が「金大中獄中書簡」という書名で出版されています。その中に、三男の金弘傑(キムホンゴル)氏に当てた手紙があります。その一部をご紹介します。


「愛するホンゴルよ。お父さんは誰も恨まず、誰も憎まない。お父さんがこうした心の変化を得るようになったのは、以前の3年間の獄中生活の時、神の教えについてたくさんの本を読み、イエス様の言葉と行動を思い、自分のこととして受け入れる中で、わたしが本当にイエス様の弟子になろうとするなら、この道しかないとハッキリ思い知ったからだ。


そればかりか、お父さんは自分のこれまで犯してきた罪と過ち、そして、人知れず抱いた邪悪な思いを知っている。そうした私の罪をスクリーンに映し出すように、主の前でひとつひとつ挙げていく時、果たして私が誰を裁き、誰を断罪することができるのかと痛切に感じるのである。


私たちは自分が罪人であるがゆえに、他者を、敵さえも赦さなければならない。赦しは神の前にあって最も強い愛だけがなし得る。赦しはあらゆる人々との平和と和解の道だ。それだから、赦しは喜ぴの心をもってしなければならない。私たちはイエス様が十字架で釘打たれながら、ご自身を処刑した人々をお赦しになったことを無駄にしてはならない。


一生の間、他者を理解し、赦し、愛する生活をしようと努力するなら、必ずやお前の将来は、物質的あるいは杜会的地位や名声がどうであっても、決して悔いのない平和と喜びの生涯を送ることができると確信する。お父さんはこうしたことに気づくのが、あまりにも遅かったと残念に思っている。」


いかがでしょう。イエス様が「敵を愛しなさい」と言われる時、それは敵のためではありませんでした。それは憎しみに囚われ、人生を間違えてしまう自分のためでした。


イエス様が金持ちに「施しなさい」と言われる時も、それは貧しい人たちのためではありませんでした。金持ちが金銭に囚われ、人生を大切でもないもので一杯にしないようにするためだったのです。



今日の一言:敵を愛することは自分のため



鶴田健次



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2017.07.08 04:09 | 鶴田健次牧師より
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